知らず知らずのうちに…? コロナ禍が睡眠に与える影響
ーー今年は新型コロナウィルスの流行もあり、生活が一変しました。そうした環境の変化なども、睡眠に影響を与えるそうです。睡眠専門医の白濱先生に、詳しくお話をうかがいました。
家にいる時間が増え、パソコンやスマホを見る機会も多くなったのではないでしょうか。モニター等のブルーライトを長時間浴びると、夜間のメラトニン分泌が抑制されます。すると、知らず知らずのうちに夜更かしの癖がついてしまうのです。
夜更かしをすることで、平日に睡眠不足を重ね、週末に寝だめをする習慣になることも。これは「社会的ジェッドラグ(時差ぼけ)」と呼ばれ、注意力や集中力の低下を引き起こすことにもなります。
在宅ワークも社会的時差ぼけ状態の原因になることがあります。通勤等の拘束時間が減り、自分で生活パターンを決められる反面、夜更かし習慣になってしまうリスクがあるからです。
社会的時差ぼけは、睡眠の質が悪くなります。うつ状態につながったり、生活習慣病のリスクになったりする可能性があるのです。
寝だめや昼寝で睡眠不足を補おうとすると、どうなるの?
今年は梅雨から急に暑くなりました。その暑さに慣れた9月以降、秋の寒暖差が体に響いてきています。台風シーズンは、毎年気圧変動による自律神経の乱れが起こり、不眠になりやすくなります。
さらに、コロナの影響で心配ごとが増えることや、生活様式の変化に伴うストレスから、例年とは違った不眠も懸念されます。
睡眠不足は、基本的にはどんな仕事でも悪影響が出ます。細かい判断ミスにつながったり、仕事そのものへのやる気が低下したりします。
だからといって、休日に寝だめをしたり昼寝をしすぎたりすると、いざ夜に寝ようとしても、眠気がこなくなってしまいます。生活リズムがズレて社会的時差ぼけ状態になり、集中力が低下するという悪循環にも。
ただし、30分程度の適度な昼寝は、その後のパフォーマンスが上がります。昼寝が必ずしも誤りなわけではないので、眠りすぎには注意しましょう。
質の良い睡眠を取るメリットと、そのための方法は?
睡眠の質を良くすると、うつや認知症の予防、高血圧症、糖尿病、循環器疾患の予防になると考えられます。現時点でこうした疾患の診断が降りているかたは、睡眠を見直すことで改善する可能性もあります。
また、社会的時差ぼけを防ぎ、仕事もはかどりやすくなるでしょう。
質の良い睡眠を取るためには、入浴方法を変えてみるのもオススメ。入浴により深部体温を上昇させると、その反動で深部体温が下がります。深部体温が下がってくるタイミングが、良い睡眠を作る鍵。
就寝の約90分前に、40℃程度のぬるま湯に15分以上ゆったりと入浴するのがオススメです。なかでも炭酸泉は、水道水よりも効率的に深部体温を調節します。ぬるま湯でも血流を促進し、湯疲れもしにくいのです。