シミやたるみの原因になるという日焼け。紫外線が気になるこの季節、日焼け止めでしっかりガードしたいものです。ただ、こまめに塗りなおしているのに、気付いたらなぜか焼けている!という方も多いのでは?
そこで、美容外科医・皮膚科医で著書『すっぴんクオリティをあげる さわらない美容』がある上原恵理先生に、正しい日焼け止めの塗り方をレクチャーいただくことにしました。教えて、えりりん先生!
日焼け止めの塗り方、どこが間違ってる?
焼けたくない一心で日焼け止めをこまめに塗りなおしているのに、なぜか焼ける。防御指数の高い日焼け止めを塗っても、高級な日焼け止めを試しても、気付いたら焼けている……。なんで~~~!?
「日焼け止めをこまめに塗っているのに、なぜか焼けるんです……」と切り出すと、「普段どうやって塗っているのか、見せてもらえますか?」と上原先生。
そこで、持ち歩いている日焼け止めを取り出し、いつも通り塗って見せることに。

まずは必要そうな量を手のひらにのせて、塗りやすいように両手をこすり合わせて手のひら全体に延ばします。(ん?上原先生、なぜ驚いているの?もしかして、多すぎる?)

顔全体にまんべんなく日焼け止めを延ばし、小鼻のキワなどの細かいところは指先で塗り込んで……と実演していたら、なんと途中で上原先生からの「スト~ップ!」が。なになに!?どこがダメでしたか?
「まず、日焼け止めの量が少なすぎます。日焼け止めは顔全体で約0.8g、手のひらに出したとき500円玉1個分くらいの量がないと十分な効果は得られません。
そもそも、手のひらに出すと日焼け止めがしわや指の隙間に残って、40%くらい無駄になるんですよ。
あと、顔をこするのは絶対にダメ! その刺激がシミやしわ、たるみを加速させます。今ので肝斑度2%は上がりましたね(笑)」(上原先生)

日焼け止めを塗っても塗っても焼けていたのは、塗り方が間違っていたからなのか……。しかも、塗るほどにシミやしわを加速させ、日焼け止めの必要がない手のひらに40%も無駄遣いしていたなんて……ショックすぎる。
う、上原先生、正しい日焼け止めの塗り方を教えてください!
意外過ぎる“正しい日焼け止めの塗り方”とは!?
1: 親指と人差し指の付け根のあいだのくぼみに日焼け止めをのせる
「指を軽く握るようにしてくぼみを作ります。一度に500円玉1個分はのりきらないので、まずは垂れないくらいの量を出してください」
なお、このくぼみは「解剖学的嗅ぎタバコ窩」といって、昔、ここに嗅(か)ぎタバコをのせ使用していたことからこの名がついたそうです。
2:スタンピングで日焼け止めを顔全体に塗る
「こすらないように、スタンピングで日焼け止めを顔全体に塗布します。解剖学的嗅ぎタバコ窩はしわが少ない上、平らな部分の面積も広いので、日焼け止めを無駄なく塗れるんですよ」
日焼け止めが足りなくなったら、新たにのせてスタンピングを繰り返しましょう。
3:指先でムラを整える
「日焼け止めが全体に行き渡ったら、指先を使ってムラになっている所を整えます。小鼻のキワや目の周りなど、スタンピングでは塗りにくい部分にも忘れず塗ってくださいね。この時も絶対にこすってはいけません」
指先で塗るときもスタンピングを意識しましょう。鏡を見ながら塗るのがおすすめです。
4:日焼けしやすい部位に二度塗りする
「顔全体的にムラなく濡れたら、同様の塗り方で、おでこや鼻、頬骨、あごといった高い部分に重ね塗りをします。ここまでで日焼け止めを0.8g使えていれば分量もベストです」
動画でみたい方は、上原先生のYouTube「えりりんチャンネル」をチェックしてみてくださいね!
手のひらにのせない(しかも解剖学的嗅ぎタバコ窩というインパクト大の名前!)、500円玉大のたっぷりな量、1ミリもこすらないなど、驚きの連続だった正しい日焼け止めの塗り方。これで今年こそ日焼けとおさらば! とは思ったものの、いくつか気になることも……。そこで、日焼け止めの塗り方についての素朴な疑問を上原先生にぶつけてみました。
日焼け止めの化粧崩れ・塗り直しは?
まずは化粧崩れについて。
日焼け止めを塗ったあとに化粧をすると、べたついたりよれたりしますよね。500円玉大もの量をのせたらベッタベタになりそうで、ちょっと勇気がいります。それに、たっぷりの日焼け止めで顔が真っ白になってしまいそう……。
そんな疑問への上原先生の返答は「日焼け止めは、塗った直後は白いし脂っぽいですが、時間が経つと肌に馴染んできます。メイクをする30分ほど前に日焼け止めを塗って、馴染んだ頃にメイクをすれば、白さはもちろん、べたつきもよれも防げます」とのこと。朝の支度は余裕をもって……ということなのですね。

次いで、日焼け止めの塗りなおしについて。
日焼け止めの塗り直しは、一度メイクを落とすといった手間がかかります。でも、仕事の都合や面倒くささからつい塗り直しをさぼると、日焼けして後悔することに。何かいい方法はないでしょうか?
「本来は2,3時間おきに塗りなおすのが望ましいですが、それじゃあ仕事にならないですよね。オフィスワークなど陽にあまりあたらないお仕事であれば、そこまでこまめに塗りなおす必要はないですよ。
ランチで外に出るときなどは、パウダーの日焼け止めを利用すればメイクの上から塗り直せます。ベースメイクの薄い方はスプレータイプもいいでしょう」
なるほど! 状況に合わせて使い分ければいいんですね。
日焼け止め、デパコス/プチプラどう選ぶ?
使い分けといえば、日焼け止め自体の種類はどうなのかも気になります。やはり高級な方が効果も高いのでしょうか? ただ、高級な日焼け止めを毎回たっぷり使うのは経済的に難しいのが本音。
「防衛指数はSPF50、PA++++がベストですが、メーカーや値段は、自分の肌やお財布事情に合ったものが一番です」とのこと。
高級な日焼け止めをもったいないからとチビチビ使うより、毎回500円玉大を使える手ごろな価格の物を選んだ方が、正しく効果を得られるんですね。
なお、上原先生は、顔用の日焼け止めは美容成分が入っているもので、腕などにはドラッグストアの手ごろな価格の物と使い分けているそうです。
Withコロナ時代の日焼け止めはどう変わる?
正しい日焼け止めの塗り方で、今年の夏は日焼け知らず! と思ったけれど、新型コロナウィルス(COVID-19)流行中の今、マスクをしていたら日焼け止めを塗らなくても大丈夫なのでは?
「不織布や布のマスクのUVカット率は10%程度。90%近い紫外線がマスクを通過しているので、マスク着用時も日焼け止めは塗った方がいいですよ。しかもマスクの中は蒸れて日焼け止めが落ちやすいので、こまめに塗りなおすようにしてください」(上原先生)
マスクをしているからといって油断は禁物! 今年の夏も日焼け止めは手放せなさそうです。
<文/上原恵理 取材/千葉こころ>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
上原恵理
形成専門医・美容外科医・美容皮膚科医として美容クリニック及び大学病院に勤務。著書『すっぴんクオリティを上げるさわらない美容』(KADOKAWA)Twitterアカウント:@dr_uehara インスタグラム:@eri.uehara You Tube「えりりんちゃんねる」
(エディタ(Editor):dutyadmin)





