ポツポツとできる吹き出物、いわゆる大人ニキビは思春期ニキビとは主な原因やできやすい場所が異なります。長引いたり、繰り返しできる吹き出物には、薬での適切なケアがおすすめ。皮膚科で処方される薬のほか、市販薬もご紹介します。
【目次】
・思春期ニキビと吹き出物の違いは?
・吹き出物はできる場所によって原因が違う?
・吹き出物や化膿したニキビに有効な薬は?
思春期ニキビと吹き出物の違いは?
吹き出物とは、いわゆる“大人ニキビ”のこと。仕事が忙しくストレスが多い生活をしていると、突如として発生する大人ニキビ(吹き出物)。では、大人ニキビと思春期ニキビはどう違うのでしょうか?
思春期ニキビと大人ニキビができるプロセス
教えてくれたのは…皮膚科医 高瀬聡子先生
ウォブクリニック中目黒 総院長。1995年慈恵会医科大学卒業後、翌年より慈恵会医科大学付属病院皮膚科に入局。2007年ウォブクリニック中目黒を開業。ドクターズコスメ「アンプルール」の開発・プロデュースも。
「大人のニキビには複雑な要因が関係していますが、思春期ニキビや大人ニキビ、どんなニキビであれ“できるプロセス”は同じなのです」と、高瀬先生。まずはニキビ発生のプロセスをおさらいしましょう。
1.皮脂の過剰分泌
ホルモンバランスの乱れや食生活の影響で、皮脂腺の働きが活発になり、通常よりも皮脂が過剰に分泌します。
2.毛穴が詰まる
皮脂の出口である毛穴が詰まり、毛穴内部にどんどん皮脂が溜まっていきます。
3.ニキビ菌が繁殖する
毛穴にアクネ菌やブドウ球菌などニキビ菌が集まり、皮脂をエサにして繁殖します。
4.炎症を起こす
ニキビ菌の影響で炎症が発生し、赤みや腫れをともなうニキビとなります。
ニキビが発生する1から4の各段階には、さまざまな要因が関係します。
「たとえば1の皮脂の場合、顔のTゾーンはもともと皮脂腺が多く、鼻ニキビや額にニキビができやすいのはこのためです」(高瀬先生・以下「」内同)
一方で頬からあごにかけてのUゾーンは、男性ホルモンの影響を受けやすいエリア。「ストレスを感じると男性ホルモンが分泌され、このエリアの皮脂分泌が促されやすくなります。Uゾーンのニキビが“ストレスニキビ”といわれる所以です」
また、乾燥や免疫低下も大きな原因に。「2の毛穴詰まりの場合、年齢とともに肌の水分量が低下すること。さらに間違ったスキンケアで乾燥し、毛穴が詰まりやすくなることが考えられます」と、高瀬先生。
3のニキビ菌の繁殖や4の炎症は、不規則な生活習慣やストレスと関係しているそう。「睡眠不足やストレスで免疫が低下すると、肌の常在菌バランスが乱れたり、炎症が鎮静しにくくなります。これらの要因が複雑に関係するため、大人ニキビはなかなか治りにくいんですね」
また、ニキビがどの段階にあるかは、“色”がヒントに。ニキビの色は主に白、赤、黄色に分けられます。
・白ニキビ
毛穴の出口が詰まることで、内部に皮脂や角質が詰まった初期段階のニキビです。
・赤ニキビ
毛穴に詰まった皮脂にニキビ菌が繁殖し、炎症が発生した状態です。痛みや腫れをともなうことも。
・黄ニキビ
ニキビ菌と戦った白血球の残骸が黄色に変色し、内部に溜まった状態です。炎症がひどいと膿疱と呼ばれる膿をともなうニキビになる場合も。
女医に訊く#01|ニキビの段階は色でわかる!?ニキビ予防の決め手は原因を知ること
大人ニキビの主な原因はホルモンバランスの乱れ
教えてくれたのは…シノロクリニック 恵比寿院 副院長 中川 桂先生

光治療やレーザー治療などによるニキビ痕のケアにも定評あり。
大人ニキビと思春期ニキビの違いとは? 気になる大人ニキビについて教えていただきました。
「大人ニキビと思春期ニキビは、実は医学的には区別はありません。ただ思春期ニキビは思春期特有の皮脂分泌過多からできやすく、大人ニキビは過労や不規則な生活、偏った食生活、ストレスなどさまざまな要因でホルモンバランスが乱れて発症するといわれています」(中川先生)
ニキビ=皮脂過多と思い込み、むやみに皮脂を取り除くと大人ニキビは悪循環に。まずは生活習慣を見直してホルモンバランスを整えつつ、角質ケアや充分な保湿で肌のターンオーバーを整えることが、大人ニキビを防ぐ最善策です。
また中川先生は、「ビタミンB群が不足すると皮脂分泌が適正に保たれず、ニキビの原因になることも。ビタミンCも不足するとターンオーバーが乱れニキビの悪化を助長します」とも。積極的なインナーケアも、ニキビを作らせないカギに!
ニキビのできる場所には意味があった! おでこ、頬、小鼻、口元…できやすい原因やニキビの種類を女医が解説!
吹き出物はできる場所によって原因が違う?
【パーツ別】吹き出物ができる原因まとめ
大人ニキビ(吹き出物)ができやすいパーツ別の原因などを、先ほどと同じシロノクリニック 恵比寿院副院長の中川桂先生に伺いました。
【おでこ】…皮脂や前髪など
皮脂分泌の過多によりできやすいTゾーン。前髪の整髪料やシャンプーの洗い残しなど、前髪で覆われて不潔な環境になりできる場合も。
【頬】…乾燥やメイク詰まりなど
皮脂分泌が少なく乾燥によりできやすいパーツ。またファンデーションが詰まったり、メイクブラシなどの摩擦などでもできやすくなります。
【小鼻】…皮脂や角質詰まりなど
皮脂分泌が多く、皮脂や角質のたまりが主な原因に。メイクや汚れがたまりやすいパーツで、毛穴に詰まってニキビになることも。
【口元、あご】…摩擦、胃腸の弱りなど
ほかと比べザラつきがあり汚れや角質がたまりやすいパーツ。またストレス性で胃腸が弱っている場合、ニキビとして肌に影響が出ることも。
ニキビのできる場所には意味があった! おでこ、頬、小鼻、口元…できやすい原因やニキビの種類を女医が解説!
吹き出物や化膿したニキビに有効な薬は?
皮膚科でもらう吹き出物やニキビの塗り薬
教えてくれたのは…青山ヒフ科クリニック院長 亀山孝一郎先生
皮膚科専門医、医学博士。北里大学医学部卒業。米国立保健衛生研究所(NIH)に招へいされ、メラニン生成の研究に従事。帰国後に発表した論文が話題となり、ビタミンC療法の第一人者と呼ばれるようになる。1999年、「青山ヒフ科クリニック」開業。2002年にオリジナル化粧品「ドクターケイ」を発表。肌トラブルから美容まで様々な悩みにトータルケアで応えている。
ダラシン
青山ヒフ科クリニックで処方することが多い塗り薬。アクネ菌やブドウ球菌属への殺菌作用があるお薬です。ゲルタイプとローションタイプがあり。
アクアチムクリーム
青山ヒフ科クリニックで処方することが多い塗り薬。アクネ菌やブドウ球菌属への殺菌作用があるお薬です。
リンデロン
「ニキビ治療で処方するドクターもいるようですが、そもそもニキビの保険適用のお薬ではありません。ステロイドのお薬なので、炎症は抑えるはたらきはありますが、皮脂分泌を促進、TLRを増強します。TLRはニキビの炎症のスイッチを押してしまう働きがあります。つまりニキビを作り、悪化させてしまうという、ニキビの悪循環が始まってしまうのです。一時的なニキビの炎症は抑えても根本的な解決にはならないため、「青山ヒフ科クリニック」では、ニキビ治療には処方していません。アトピーや接触性皮膚炎の治療には用いることもあります」(亀山先生)
ゲンタシン
「抗生物質のお薬です。つまり擦り傷や切り傷、細菌性皮膚炎やおできの治療の際に用いることがあります。そのためリンデロン同様に「青山ヒフ科クリニック」ではニキビ治療には処方していません。このゲンタシンでは、本質的なニキビ治療にはならず、あくまでも補助療法といえます」(亀山先生)
ニキビは塗り薬で効果的にケアしよう!皮膚科でもらう薬の種類や効果、塗るタイミングについて徹底解説
皮膚科でもらう吹き出物やニキビの飲み薬
病院で処方されるのは、主に以下のようなものがあるそう。
1.抗生物質
種類…レボフロキサシン、ロキシスロマイシン、ミノマイシン
効果…アクネ菌の殺菌効果
飲む期間…約2週間
ただし、「抗生物質はすごく効く人と全然効かない人がいます。薬を2週間飲んでも効かないと思ったら、抗生物質を飲むのをやめて、ピーリングなど他の手段を考えるべきでしょう」(亀山先生)
2週間は様子を見て。「これはビタミン剤や漢方薬にも言えることですが、2から3日ですぐに薬の効果が出ることはありません。2週間は試してみないと、その薬が自分に合っているかどうかは分からないんです」自己判断で途中でやめたりせず、医師の指示をしっかり守りましょう。
2.ビタミン剤
種類…ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンE、ハイチオール
効果…代謝促進、活性酸素消去、過剰反応を抑える
飲む期間…約2週間
3.漢方薬
種類…桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)、清上防風湯エキス顆粒(セイジョウボウフウトウ)
効果…炎症を抑える、ホルモンバランスを整える、アクネ菌の殺菌効果
飲む期間…約2週間
「漢方薬の場合、“長く飲み続けないと効果が分からない”と思っている人が多いですが、これも2週間がひとつの目安。2週間経っても、ニキビが改善しないようなら、いま飲んでいる薬が自分には合っていないということ。そのまま何ヶ月も飲み続けるなんて最善策ではないので、違う薬に変えるよう医師に相談してみてください」(亀山先生)
ニキビの飲み薬、正しい知識で使ってる? きちんと理解して美肌をめざそう
ニキビに有効な市販の塗り薬

抗炎症&殺菌のノンステロイド治療薬。
資生堂薬品 イハダ アクネキュアクリーム[第2類医薬品] 16g ¥800
ニキビや赤みトラブルなどが起こりやすい「オイリートラブル肌」におすすめのケア方法&アイテムまとめ

(左)
赤ニキビの炎症を鎮静
アクネ菌を殺菌し赤ニキビの炎症を鎮める。
ロート製薬 メンソレータム アクネス25メディカルクリームC[第2類医薬品] 16g ¥1,200
大人ニキビを早く治したい! おすすめスキンケア&色素沈着させないための角質・美白ケアアイテム
ニキビに有効な市販の飲み薬
エーザイ チョコラBB(R)プラス[第3類医薬品]60錠 ¥1,280/120錠 ¥2,380/180錠 ¥3,380/250錠 ¥4,480 ※画像は60錠
外食や脂っこい食事、夜更かし、ストレスなどで不足しがちなビタミンB2。ビタミンB2が不足すると、正常な肌がつくれなくなります。その結果、肌荒れやニキビなどの肌悩みに…。そんなトラブルを内側からケアしてくれるのが、チョコラBB(R)プラス!
体の中で直接働く主成分“活性型ビタミンB2”が肌のターンオーバーの正常化を助け、トラブルに負けない肌を目指します。また、肌ケアと疲れケアに効果的なB群(B6やB1など)を配合し、栄養不足をコントロールしてくれるのもポイント!
1日2回飲むだけなので、「忙しくてスキンケアに時間をかけられない」という人も続けられそう!

ライオン ペアA錠[第3類医薬品]60錠(30日分) ¥1,440/120錠(60日分) ¥2,700 ※編集部調べ・画像は60錠
不規則な生活で新陳代謝が低下すると、角質や皮脂などの老廃物が毛穴に詰まり、大人ニキビなどの肌あれの原因に。そんな“新陳代謝”に着目したのがペアA錠。
グルクロノラクトン、L-システイン、生薬ヨクイニン、ビタミンB2&ビタミンB6の5つの有効成分が新陳代謝を促し、体の内側から肌状態にアプローチします。「いつも同じところにニキビができる! 」「食生活が乱れたり、疲れたりすると、すぐニキビができる! 」という人におすすめ! 錠剤の他、ドリンクも発売中です。
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*価格は税抜きです。