夏は開放的になれますが、それと同時に「なんで、あんなことをしてしまったのだろう……」という黒歴史になってしまう出来事も多い季節です。
今年の夏は新型コロナの影響もあり、何かとイレギュラーで、普段ではありえないような判断ミスをしてしまった……という人も多いのではないのでしょうか。そんなコロナ禍の初夏のエピソードを聞いてみました。
夏を前に「コロナ太り」に…
都内に住む会社員の大村紗奈さん(仮名・32歳)。現在は在宅ワークにも慣れてきたと話す彼女ですが、今年の4月に初めて会社を自宅待機になったときは「コロナ太り」に悩まされたといいます。
「コロナの自粛で太ってしまったという人は多いと思うのですが、私も完全にそのパターンでしたね。自宅待機といっても最初は会社も慣れないせいかほとんど機能せず、家で何もしない日が続きました。不要不急の外出を控えるということで、スーパーに行く以外はほとんど出かけることもなく、子供もいないので3食食べてダラダラ……。
そんな生活をしていたら、体重が5kgも増えてしまったんです。最初はジョギングもしていたのですが、それすらも白い目で見られるような空気になってきちゃって。やっと出社できるようになった頃には同僚からの『太った?』という言葉が突き刺さりましたね……」
エステの痩身コースを予約!内容は…

もともと、太りやすい体質でさらにダイエットや運動が大の苦手だという紗奈さん。そんなとき、とあるクーポンサイトでエステの痩身コースを見つけます。
「家の近所のエステサロンなのですが、初回120分の痩身コースが3000円だったんです。エステって勧誘が多いイメージがあって何となく敬遠していたのですが、大手の店じゃなさそうだし大丈夫だろうと思ったんですよね。そのときの私は自分でも身体が重いと分かるほどだったので、ワラにもすがる思いで予約しました。
施術は、サウナに入って汗がたくさん出たところを、すごい力で体中を揉みほぐされるというもの。『リンパが詰まってますねー』とゴリゴリと揉まれて、痛いくらいで。でも、その施術中に気付くべきだったんですよね。普通、エステの施術中ってエステティシャンがあまり話さないイメージだったのですが、ずっとどこが痩せたいかを聞いてくるんです。
マッサージやエステ中はリラックスして受けたいのに、ひたすら話しかけられて……私もつい答えてしまっていたんです。結果として1回の施術で約500gほど体重が落ちたのですが、お会計のときにこれまでに体験したことのない勧誘を受けることになったのです……」
その勧誘内容とは、驚くほど強引なものだったといいます。
誘い文句は「給付金入りましたよね?」

施述中の質問攻めに、なんだかぐったりしてしまったという紗奈さん。会計を済ませて帰ろうとすると……。
「まず、『お話を聞く限り、大村さんはコースで通ったほうが良いと思うんですよね』から入り、価格は1番安い10回で15万円ほどのコースを勧められました。痩せたい気持ちはあったので、通うことも想定していたのですが、サイトには1回分の料金しか記載されていなかったので、まさかコースを勧められるとは思っていませんでした。私が『コースまでは考えてなかったです……』と濁していると『コロナの給付金、入りましたよね? 給付金をエステに当てることはお考えですか?』と言われたんです」
確かに給付金の10万円は入っていたそうですが、まさかそれをエステ代に当てる話をされると思っておらず、驚いたといいます。
「でも、さすがに15万円は高額なので、とりあえず夫に相談してみないと分からないと言いました。すると『今、旦那さんに電話して聞いてもらってもいいですよ』と言われたんです。旦那は今の時間は仕事中なので……と伝えると『じゃあ、契約書だけ今書いてもらってお金は後日払いでも良いですよ』とまで言うので、もう唖然……。とりあえず『夫の仕事もこれからどうなるか分からないので、また相談して連絡します』と、どうにか切り抜けてエステを出てきました……」
口コミを調べればよかったと後悔
家に帰り、そのエステサロンの評判をすぐに調べたという紗奈さん。すると、こんな口コミばかりが目についたといいます。
「口コミサイトには『施術は上手い』というものの確かにありましたが、『勧誘がすごい』というものもありました。私も通ってもいいかなと思えるほどの技術は確かにあったのですが、さすがにコースとなると手が出せないので……。でも、もっと驚いたのはその後もエステサロンから勧誘の電話が来るようになったことなんですよ。『痩身以外にもフェイシャルなどオトクなコースもありますので~』と言われても……。今回、コロナ太りで判断が鈍っていたのか、しっかり確認していかなかった私も悪いんですよね。今は正直、行ったことすら後悔していますね……」
人は、いつもと違う状況に陥ると判断が鈍りやすくなるもの。コロナ禍のなか、油断は禁物です。紗奈さんが強引な勧誘をなんとか断れたのは幸いですが、気の弱い人や押しに弱い人は注意が必要ですね。
―あの夏の黒歴史―
<取材・文/結城 イラスト/真船佳奈>
結城
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer
(エディタ(Editor):dutyadmin)
