【○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.16】
愛猫との間には、単に「飼い主と猫」ではない絆が存在していることも多いもの。それを実感させてくれるのが、愛猫のマイちゃん(23歳)を看取ったモネさん(@ali327hymf112)
の体験談。
「3歳のときから一緒に過ごしたマイちゃんは、私にとってお姉ちゃんみたいな存在でした。毎晩、そばに寄り添って私を寝かしつけてくれ、朝方にもそばで寝て見守ってくれていました」
“姉”という言葉で愛猫への愛を表現するモネさん。2人はどんな思い出を刻み、種族の壁を越えた姉妹愛を育んできたのでしょうか。
お姉ちゃんのような愛猫に見守られて…
海外で生まれ育ったモネさんとマイちゃんが出会ったのは、とあるペットショップ。お店には保護された子猫たちがおり、ケージを眺めていたモネさんにすり寄ってきたのがマイちゃんでした。一目ぼれし、おうちに迎えることにしました。
「お兄ちゃんには猫がいたのに私には猫がいなくて。マイちゃんは初めての“私だけの猫”でした。だから、連れて帰るときにずっと『She’s mine!』って言ってました。そのうちに、マインは言いづらいなと思い、マイ(my)ちゃんになりました」
それからの2人は、いつも一緒。

共働きで両親が家にいなかったモネさんの横には、いつもマイちゃんがいてくれたそう。怒られて部屋で泣いていると、横に来て涙や髪を舐めてくれたことも。その優しさを感じるたび、慰められているような気持ちになりました。
「マイちゃんは寝起きの悪い私に対して、顔に頭をぶつけてきたり、鼻を舐めたりして起こしてくれました。学校に行く準備をしているとリュックの中に入り『一緒に連れて行って』と騒いでいたこともありました。そして、学校から帰ってくると、私の背中に乗ってマッサージをするかのようにふみふみしてくれる優しい子でした」
また、高校生になったモネさんが夜遅くまで勉強していた時は家族の中で唯一、マイちゃんだけが一緒に起きていてくれ、太ももの上に乗りながら見守っていてくれたのだそう。こうしたサポートのおかげもあってか、モネさんは無事、大学に合格。進学のため、実家を出ることになりました。
迫りくる「命のタイムリミット」
そんな心優しく、無邪気なマイちゃんの身体に異変が表れたのは、21歳を迎えたころ。

食べる量が少なくなり、帰省した際に名前を呼んでも走ってきてくれることが極端に減っていきました。
遠方のため、モネさんは年1回ほどしか実家に帰れませんでしたが、母親と電話をし、マイちゃんの容態を聞いていたそう。亡くなる1週間前には母親から「病院へ行ったけれど、歳だからこれ以上治療するのが難しかった」と聞き、別れの時が迫っているのを実感しました。
そばにいてあげられないもどかしさを感じたモネさんはその日から毎晩、実家へ電話をし、マイちゃんに話しかけることに。
「でも、鳴き声だけで弱っているのが分かり、涙が止まらなくて、いつも名前を呼ぶことしかできませんでした」
そして、迎えた最期の日。この日もモネさんは、いつものようにマイちゃんを褒め、名前を呼び続けました。
「いつも声がかわいいマイちゃん、毛並みが綺麗なマイちゃん、マイベイビー」
モネさんの声を聞いたマイちゃんは呼吸をするかのような小さな声でお返事してくれたのだとか。
しかし、マイちゃんの呼吸が辛そうなことに母親が気づき、「もしかしたら本当に今日で亡くなるかもしれないから、ビデオ電話をしよう」とモネさんに提案。
弱り切った姿を見られない……。最初はそんな思いから、母親からかかってきたビデオ電話を切ってしまったそう。しかし、自分が泣いていたときにマイちゃんはいつも静かに寄り添ってくれていたことを思い出し、ビデオ電話で最期を看取る決意を固めました。
“妹”に見守られて虹の橋へ
画面越しに見たマイちゃんは最後に会ったときよりもやせ細り、呼吸をするのも辛そうな状態。その姿を目の当たりにしたモネさんは再び、マイちゃんに呼びかけました。
「マイちゃん、マイちゃん、マイベイビー」
そんな呼びかけに対し、かすかに反応したマイちゃんはその後、静かに息を引き取りました。
「息を引き取る頃には泣くことしかできず、名前を呼ぶこともできませんでした。もうマイちゃんに会えない、実家に帰っても駆け寄ってきてくれる存在がいない……。そんな現実を受け止めたくなくて、しばらく電話を切れませんでした」
長年、自分を支えてきてくれた大切な存在の最後をビデオ電話という方法で見届けざるを得なかったモネさんには、歯がゆい思いもたくさんあったかもしれません。
けれど、23年間心配し、見守り続けてきた“妹”の声を最期に聞けたマイちゃんは安堵しながら、幸せな死を迎えられたはず。2人が築き上げてきた姉妹の絆はたとえ命が終わりを迎えても、お互いの心の中で永遠に生き続けていくことでしょう。
マイちゃんと過ごした23年間はかけがえのない宝物

もっとたくさん遊びたかった。そんな後悔もあるけれど、マイちゃんと過ごした23年間はモネさんにとって、かけがえのない宝物。
「マイちゃんが私のお姉ちゃんみたいな存在で、本当に幸せだった。大学に入ってからも写真を見て癒されてたよ。いつもかわいい声でおしゃべりしてくれてありがとう。最後に一緒に居られなくてごめんね。23年間、本当にありがとう。大好きだよ」
有効期限のない、大好き。そこに込められた想いは天国のマイちゃんにきっと、届いているはず。

「これからは、ここから見守るね」―空を見上げると、そんなマイちゃんの声が聞こえてきそうな気がします。
<文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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