マスクを隠れみのにして油断をしていると、肌はどんどん緩みます…

化粧品が売れていないというニュースを耳にしました。マスクのおかげで、特にリップが売れていない。予想はしていたものの、実際にニュース番組で報じられると気持ちが萎(しぼ)みました。
これまで化粧品市場は好景気が続いていました。アパレル市場はファストファッションの台頭で苦戦続きという状況から長い間脱することができずにいますが、化粧品の売り上げは好調を推移していました。“化粧品バブル”という言葉が使われてもいましたが、泡のように一過性のものでも、はじけてしまう儚(はかな)いものでもなく、ずっと膨潤したままの手堅いものと信じて疑いませんでした。
そうは言うものの、私もマスクがデフォルトになってからは確かにメイクが変わりました。マスクありきのメイクを自分なりに考えて、マスクにつきにくいファンデーションを選び、目元を強く見せるアイメイクに注力しています。そしてリップは塗っていません。美容ライターのみんなの様子も見てみると、やはり同じようなものでした。美容誌の関係者がそうなんだから、リップが売れないのも当然かもしれません。
でもそんな中、ニュース番組では報じられない新たな情報が各化粧品会社から次々と入ってくるようになりました。それは「スキンケア製品が好調」という一報。しかも各社、新製品がヒットしているのです。マスクのおかげでメイク熱が下がるのは仕方がないけれど、スキンケア熱はむしろ高まっているようです。この現象は、こんな状況だからこそ、肌を清めたい、そして強くしたいという気持ちの表れのような気がしてなりません。そのために最先端のスキンケア製品が必要とされているのではないでしょうか。
今号は「シュッとした女になる!」をテーマに、化粧品からメソッドまで、最新のリフトアップ術を紹介しています。加齢によるたるみはもちろん、マスクを隠れみのにして肌を緩ませてしまった人、人に会わない日々で心と共に肌のハリを失ってしまった人、この1冊でシュッと引き上げてみませんか。
余談ですが、今回取材に同行して、ある美容クリニックの広報の方にお話を伺いました。彼女がお茶を飲まれるときにそっと外したマスクからオレンジのリップで彩られた唇が現れ、その艶めかしさにドキッ…。これぞリップの威力。以来、マスクでもリップをつけることにしています。
『美的GRAND』編集長 天野佳代子
(エディタ(Editor):dutyadmin)