生理には個人差がありますが、正常の目安となる期間があります。女性の体の大切な機能をきちんとはたらかせるためにも、正常値を知っておくのは必要です。また、不順になる原因を専門家に聞きました。
【目次】
・生理期間が長い、4日で終わるなど生理不順の原因は?
・量が少ないor多い…生理一日目の量の目安は?
・生理何日遅れたら妊娠の可能性があるの?
生理期間が長い、4日で終わるなど生理不順の原因は?
冷えが生理不順や無月経になることも
教えてくれたのは…イシハラクリニック 副院長 石原新菜先生
「冷えを感じると、体は生命維持に必要な内臓機能を守るために、まずは内臓周りに血液を集めます。そのため手足や皮膚の表面、さらには子宮や卵巣などが後回しにされて、結果、生理不順や無月経になることも」(石原先生)
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血液が冷える事でも生理不順に!
「夏の内臓冷えの影響で血液が冷えると生理不順や生理痛が重くなる原因に」(石原先生)
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お腹の冷えも生理不順につながる!
教えてくれたのは…漢方専門医 麻布ミューズリニック名誉院長 渡邉賀子先生

日本初“冷え症外来”を開設。1997年、北里研究所にて日本初の“冷え症外来”を開設。漢方を中心に、冷え症の治療に従事。
脂肪が多めのぽっちゃりさんは、一見体温が高そうなのに、実はおなかやお尻が冷たい人が多いそう。「おなかやお尻は、脂肪が多い部位。脂肪は血管が少なく温度も低いのです。さらに、長時間同じ姿勢でいることから起きる血行不良が冷えの原因に」と指摘。「手足の冷えと違い、おなかやお尻の冷えは放置しがち。でもそのままにしておくと、便秘や生理不順、ひいては婦人科系の病気を引き起こすことも。その上なかなかヤセにくく、さらに脂肪がつきやすくなります」(渡邉先生)
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急激なダイエットで生理が止まってしまう可能性も
教えてくれたのは…産婦人科専門医 吉形玲美先生

浜松町ハマサイトクリニック 婦人科医。医学博士、日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、日本女性栄養代謝学会幹事。東京女子医科大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局、准講師を経て、現在非常勤講師に。2010年7月より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院婦人科診療のほか、多施設で女性予防医療研究に従事している。更年期、妊活、生理不順など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。
急激なダイエットはホルモンバランスが乱れる原因に
エストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランスが整っていると、規則正しい周期で生理が起こります。しかし、ダイエットや食生活の乱れ、ストレスなどの負担がかかると、ホルモンバランスは乱れ、生理不順や不妊、肥満を引き起こすことも。ダイエットはホルモンバランスが整っている状況で、ゆっくり、頑張りすぎないように行なってほしいと吉形先生は言います。
「ダイエットの最適タイミングだからといって、無理なダイエットをしてしまえば、生理が止まることもあります。そして、排卵が起きない状態を放っておくと、エストロゲンが出なくなったり、うまく働かなくなったりして、逆に太ることもあります。くれぐれも体重を急に落とすとのはやめてください。もし、3か月生理が来なかったら、婦人科へ行きましょう」(吉形先生)
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体脂肪が12%を切ると無月経になる危険も!
教えてくれたのは…トータルダイエットカウンセラー 大西ひとみさん
78kgからマイナス24kgのダイエットに成功したトータルダイエットカウンセラー。9年間アメリカでパーソナルトレーナーとして活動した後帰国。帰国後様々なメディアで活動しているだけでなく、2018年には自身のオリジナルブランドギルトフリースイーツh+dietをオープンし、主にECサイトで商品販売を展開している。
「過激なダイエットにより、生理不順や生理そのものが止まってしまうこともあります。一般的には、体脂肪が12%を切るとホルモン分泌が低下し、排卵を止めて生理が止まるといわれています。3か月以上生理が来ない状態は、“無月経”と呼ばれ、エネルギー不足のサイン。すぐに病院を受診して」(大西さん)
ストレスは女性ホルモンの敵!生理不順の原因にも
教えてくれたのは…成城松村クリニック 院長 松村圭子先生
まつむらけいこ/日本産科婦人科学会専門医。広島大学医学部卒。広島大学病院等での勤務を経て、2010年に開院。女性の美と健康に関する知見を生かし、女性誌やテレビなどメディアでも活躍。女性ホルモンに関する著書も多数。
女性ホルモンのバランスと自律神経のバランスは連動する
「ホルモンバランスを乱す要因は現代女性の日常に潜んでいます」と語るのは成城松村クリニック 院長 松村圭子先生。ストレスが原因でホルモンバランスがピンチ!なんてことも…。女性ホルモンのバランスと自律神経のバランスは連動するのです。まじめで頑張り屋さんの人、神経質でイライラしている人、あるいはマイナスな感情を溜め込んでいる人…リッラクスする時間を増やす事で心に余裕を持ち、女性ホルモンのバランスを整えましょう。
「女性ホルモンの分泌を指令する視床下部には、自律神経をコントロールする働きもあります。そのため、ストレスで自律神経が乱れていると、ホルモンバランスも乱れてしまうのは当然のこと。ストレスや緊張で交感神経が優位な状態が多すぎる日常に、もっとリラックスする余裕と時間を増やしましょう。責任感を持って仕事を頑張るのはいいことだけれど、四六時中、縛られている状況は問題。忙しい人程、オンとオフの切り替えが必要です。また、不安や怒り、不満などのマイナス感情も自律神経やホルモンバランスを乱す要因。いつまでも引きずらないように、切り替えの気持ちを!」(松村先生)
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量が少ないor多い…生理1日目の量の目安は?
多い日用のナプキンが1時間で一杯になる量
教えてくれたのは…産婦人科専門医 福山千代子先生
アヴェニューウィメンズクリニック院長。金沢医科大学卒業後、東京大学医学部附属病院など複数の病院で経験を積み、2009年11月より現職。クリニックでは更年期障害をはじめ、月経痛や月経前症候群(PMS)など、女性特有の疾患に関する治療を行っている。
経血の量ってどのくらいが“普通”なのか分からない…どのくらいが目安?
「個人差がありますが、“多い日用のナプキンが1時間で一杯になる量”というのが、1つの目安になると思います。患者さんのなかに、生理2日目には夜中に目覚ましをかけて、2~3時間ごとにナプキンを変えるという方がいたんです。ご本人にとっては当たり前のことでしょうが、さすがにこれは量が多いといえるでしょう」(福山先生)
生理痛や経血については、なかなか他の人と話す機会もないはず。本人にとっては“いつものこと”でも、「気軽に婦人科医に相談してほしい」と、福山先生。
「痛みにせよ経血の量にせよ、知らないままずっと大変なことを抱えているより、専門医に相談いただいたほうが、解決の糸口が見つけやすいはず。ちょっとでも気になることがあったら、億劫がらず、そして怖がらずにぜひ婦人科を受診していただけたらと思います」(福山先生)
女医に訊く#6|生理痛緩和のためにできることは?ナプキンの取り換え時って?
少量が続く場合は病気の恐れも
教えてくれたのは…よしの女性診療所院長 吉野一枝先生

産婦人科医。帝京大学医学部卒業。 東京大学医学部附属病院産婦人科で研修医、東京大学医学部産科婦人科学教室に入局。母子愛育会愛育病院、長野赤十字病院、藤枝市立総合病院などの産婦人科を経て’03年より現職。臨床心理士資格取得。日本産科婦人科学会認定医。

子宮頸がんは、子宮入り口にできるがん。原因はセックスによるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染。早期は無症状ながら、進行すると不正出血や性交時出血などが見られることも。一方、子宮体部の子宮内膜にできるのが子宮体がん。こちらは閉経後、ホルモンバランスの異常などが原因。症状は、不正出血、おりもの、排尿痛、性交時痛など。特に閉経後の少量ずつ続く出血は要注意。このように子宮頸がんと子宮体がんは、かかりやすい年代も原因も違うので、正しく知ることが重要。
※国立がん研究センター地域がん登録全国推計値2013年(上皮内がんを除く)データ。
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生理何日遅れたら妊娠の可能性があるの?
基礎体温と生理周期で妊娠しているかどうかがわかる!
正常な生理周期は25~38日
「毎月訪れる生理は、ホルモンバランスを知る指標のひとつ。規則的であることは必須条件です。ところが、そもそも生理周期の教え方や正常な生理周期を知らない人が少なくありません。生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が来る前日までの日数。医学的に正常な生理周期は25~38日です」(松村先生)
基礎体温表をつけて生理周期を知る!
また、基礎体温表をつければ、生理周期を“見える化”することができます。基礎体温とは、朝目覚めた後、最も安静な状態で測る体温のこと。
「女性の体温は生理周期に応じて低温期と高温期の2相に分かれています。正常な場合、エストロゲンが増える低温期が約2週間続き、排卵を挟んでプロゲステロンが増える高温期に移行。これが約2週間続きます。ただし、たとえ生理が規則的に来て、基礎体温が2相性でも、出血量や出血期間に異常があったり、ほかに不調があれば、ホルモンバランスが良好とはいえません」(松村先生)


妊娠したとき
前の生理から低温期が続き、排卵した後、プロゲステロンが増える高温期がずっと続きます。そのまま次の生理が来る頃になっても基礎体温は下がらず、生理が来ません。
黄体機能不全
2相に分かれてはいるけれど、高温期が短い状態は黄体機能不全の可能性。妊娠を持続させるためのプロゲステロンの働きが不足して、受精しても着床しにくい場合があります。
無排卵・無月経
高温期がなく、ずっと低温期のままの場合、生理は来ていても、実際は排卵が起こっていない状態です。普通の生理より出血が少なかったり、少量の出血がダラダラと続いたりも。