【もくじ】

薬膳で”ダイエット”という考え方

重いコートを脱ぐように、不必要な脂肪も脱ぎ捨てたい! そんな欲望にかられる季節になりました。春は漢方的にダイエットにいちばん適した季節です。なぜかというと、体が余分なものを出したがっている時期だから。薬膳ダイエットで春仕様の軽い体を作りましょう。ただし“効き目がある”ということは、食べ物で健康でキレイになることもできるし、まちがった食事が体に害になることもあるということ。養生、薬膳の基本を知って、毎日のそして一生の元気とキレイに役立ててください!

●春夏は“出すカラダ”

春夏は草花が生い茂り、虫や鳥、動物たちも外にでて活発に活動する季節。獲物も捕りやすく、食べ物が十分に手に入ります。だから体は溜め込むのをやめて、軽く、動きやすくなっていこうとするのです。
とくに春は冬の間に溜まった老廃物をデトックスすることが大切。余計なものを排出し、流れを良くする事で、活動も活発になり、代謝も自然に上がっていきます。春の体は“出す体”。この自然の流れに乗ってダイエットをすれば、ムリなく健康に痩せていけるのです。

●秋冬は“溜めるカラダ”

冬は本来、食べ物が少なくなる季節。動物たちは秋のうちにできるだけたくさん食べて、体に栄養を溜め込み、冬の間はじっとして過ごします。つまり秋冬は省エネ仕様の“溜める体”になっているのです。ところが今は一年を通してたっぷりと食べ物が手に入るようになったため、完全にカロリーオーバー。どんどん不必要な脂肪が溜め込まれてしまうのです。
この時期にがんばってダイエットをしても、冬の体は“溜める体”。だから、なかなか効果は出ないんです。ましてや断食や食事制限は、自然に逆らう不自然な行動。ヘタをしたら体調を崩してしまうことも。健康のためにはハードなダイエットはNGだと覚えておいてください。

春のダイエット薬膳食材のキーワード。「苦味」と「香り」

①苦味の食べ物

“冬眠から覚めた熊が最初に食べるのはフキノトウ”と言われます。それはフキノトウの苦みがデトックスを促し、体の機能を活性化してくれるから。フキノトウ、たらの芽、うるい、こごみやうど。この時期しか食べられない山菜たちに共通するのは“苦味”。薬膳では“苦味”には排泄&デトックス作用があるとしています。西洋医学的にみても、苦味成分には抗酸化力の高いポリフェノールが多く含まれ、豊富な食物繊維が胃腸の働きを促すことがわかっています。
子供の頃には苦くて嫌いだった山菜を、大人になって美味しく感じるようになるのは、体がデトックスを求めているからなのかもしれません。
ただし、苦味には体を冷やす作用もあるので、食べ過ぎは禁物。薬膳的には焼いたり揚げたりして、熱を加える調理で、冷やす力を緩和するのがおすすめ。やっぱり山菜は天ぷらがいちばんですね♡

②香りの強い野菜

セリやみつ葉、みょうがといった、香りの強い野菜には、気の巡りをよくする作用があります。深呼吸とともに香りを十分楽しめば、冬の間に滞りやすくなった体が活性化して、どんどん体の機能がアップしていきます。

③伸びる力の強い野菜”

野菜では軽い苦味のあるキャベツやクレソン、菜の花の他、たけのこやアスパラガスといった“外に伸びる力の強い野菜”がおすすめです。外に向かって伸びていく、発散力を食べ物からもらう、という考え方です。

※味付けは控えめに、軽やかに

こっくりとした甘辛味は秋冬に向く味付け。春の味付けは、風味を生かした淡い味付けがいちばんです。出汁をしっかり効かせて、調味料は控えめに使いましょう。


春をしっかり楽しみながら、理想の体を作りましょう!