“イサーン”と呼ばれるタイの東北部を中心に訪れた、今回の「タイ国政府観光庁」主催の取材ツアー。
2日目には、コーンケーンの東に位置する、カラシンという場所へ。ここには女性の美しさにも深く関連する、シルクの村があります。
ラーマ9世王妃も感激した、タイのプレーワー・シルク
タイ東北部の民族・プータイ族が住む「バーンポン・プレーワー・シルク村」には、プレーワーと呼ばれる絹織物が伝わっています。

技術は代々受け継がれ、村の女性すべてがシルクを織ることができます。今でも養蚕から糸紡ぎ、染色、機織りまですべての工程が、村の中で行なわれています。

「プレーワー」と呼ばれる、美しい手織りシルクは、タイで最も高級な織物のひとつと言われています。プータイ族の女性の正装は、黒地の上着の上から「サバイ」と呼ばれる絹織物を肩掛けするスタイル。このサバイは、赤が基調となっている緻密で美しい幾何学模様を織り込んだシルク製の細長い帯で、もともとこれがプレーワーと呼ばれていたそう。

プレーワーが世界中に知られるようになったのは、プミポン前国王(ラーマ9世)の王妃であるシリキット王太后がこの村に訪れたことがきっかけでした。
1977年にシリキット王太后(当時は王妃)が訪れた際に、村の人たちは足元を汚してはいけないとプレーワー(サバイ)を絨毯の代わりに敷いて出迎えたところ、王太后は足を止めてプレーワーを手に取り「なんて美しいのでしょう」と大絶賛! それからこのシルクを巻きスカートなどに応用するように勧め、その後も自ら熱心に保護・奨励活動を進められたのだとか。
村の中にはシルク製品が買えるショップもあり、スカートやストールなどがずらりと並びます。織り方の緻密さによって価格もさまざまなので、予算に合わせて選べますよ。

博物館と遺跡で、恐竜時代にタイムスリップ!?
実はカラシンは、シルクだけでなく、“恐竜の町”としても有名。保存状態の良い恐竜の化石が多く出土していて、市内から約30km離れたサハッサカン郡は、タイで最大規模の恐竜化石が集中するエリア。

この地にある「シリントーン博物館」は、東南アジアで最大の自然博物館で、自然史に造詣の深いタイの王女から名前がつけられています。まさにこの地で発見された新種の大型恐竜「プーウィアンゴザウルス」の、ほぼ全身に及ぶ骨格標本は大迫力!

この博物館、実は日本とも交流が深く、2004年に日本を代表する福井県立恐竜博物館と姉妹博物館提携を結び、共同研究や展示品交流などを行っているのだとか。

さらにこの博物館の大きな特徴は、恐竜の展示はもちろん、化石調査まで見られること!

タイミングが良ければ、研究者たちの発掘作業の最中も、近くに寄ることができるのです。

現在、タイ国政府観光庁・コーンケーン事務所と、恐竜の研究を行っているマハーサーラカーム大学、シリントーン博物館、Paree Travelが共催で“恐竜に夢中”ツアーを開催しているので、大昔の恐竜の足跡をたどる冒険に出かけてみるのも楽しそう!
豊穣を願った、ライス・キャッスルが有名な寺院
その後に訪れたのは、「ワット・サウェッタワン・ワナラーム」という寺院。
至る所に仏教寺院があるタイですが、このお寺では2月に行われるお祭りの期間限定で、ライス・キャッスル(もち米の稲穂で作られたお城)を見ることも可能。

この日は、村長もお祭りの準備のために来ていました。「村人が持ち寄った100万本以上の米粒つきの稲穂が使われ、2ヶ月以上かけてお城を作ります。このお城は豊穣の神様に捧げられるのですよ」とのお話が。私は日中に訪れましたが、夜になるとライトアップされ、さらに美しく彩られるようです。

このお城は、お祭りが終わると解体され、脱穀して、村人や恵まれない人たちに分け与えられるそう。お城は“建築物”としても均整がとれて美しく、しばらく見とれてしまいました。
まだまだ、イサーンの旅は続きます。

<取材協力>

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