明日は、所属部署の明暗がかかった大事なプレゼン。体調を万全に整えて、最高のパフォーマンスをしたい。
そう気合を入れるほど、緊張して寝つけない。ベッドに入っても時間ばかりが過ぎていき、気持ちが焦ってますます眠れなくなる……そんな経験は誰にでもあるのでは?
そこで今回は、大切な時こそしっかり眠れるコツを『ビジネスマンのための、いつも「ぐっすり」眠れる本』の著者の岡本八大さんにお聞きします。

夜の安眠は、朝起きた時から始まっている

倉島:ここ一番! という前夜に限って、緊張や興奮で寝付けない事ってありますよね。そんな時こそよく眠れる方法はあるのでしょうか。
岡本:睡眠とは、日中の活動と密接に連動しています。寝るその時だけではなく、日中の過ごし方から気をつけて、自然にいい眠りに入れる工夫が大切ですね。
ポイントは2点。睡眠誘発ホルモン・「メラトニン」のリズムを利用する事。もうひとつは、食事時間と内容に気をつける事です。

「メラトニン」は、朝起きてから14~16時間後に分泌が始まり、その後、1~2時間後に眠気を感じて眠れる状態になる……という分泌リズムを持っています。
それを一日のリズムに当てはめると、朝6時に起床すれば、20時頃から分泌が始まり、22時頃には眠くなるという計算になります。
つまり夜のいい眠りには、その日の早起きから意識する事が必要になります。
そして、太陽の光を感じる事も大切なので、ランチ休憩時に外に出るなど工夫して、なるべく光に当たるように心がけましょう。
倉島:逆に、夜寝る前にPCやスマホを見るのは良くないですか?
岡本:はい。その理由は、液晶画面から発せられる「ブルーライト」という青い波長が、朝日に多く含まれているためです。
プレゼンの前夜というと、追い込まれて遅くまで作業をしがち。するとブルーライトと情報処理の刺激で頭は冴えるばかり。
締め切りはわかっているのですから、夜に慌てて仕上げる事のないよう、計画性も持てるといいですね。

食べるものに気をつけて!体が休めるモードに

もうひとつのポイントである「食事」について。ヒトの体というのは、消化活動に膨大なエネルギーを使っています。
一方、睡眠とは休息とエネルギーチャージの時間。寝る直前に食事をするという事は、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもので、体にはとても負担がかかります。
ですので、理想は眠る時間の2~4時間前には、食事が終わっている事。
仕事の都合上そうもいかない場合は、食べるものに気をつける事で、消化の負担を減らすことも可能です。
参考までに
・パスタ、ご飯ものなど炭水化物系は眠る4時間前までにとる
・肉を食べる場合は眠る2時間前まで
・フルーツなら眠る1時間前まで
と覚えておくといいと思います。
睡眠不足は“飲酒をして酔った状態”と同じ!?

睡眠不足は明らかなパフォーマンスの低下につながります。
寝不足で注意力が低下した状態というのは、飲酒をして酔った状態と同じである、という研究結果もあるくらいです。
実際に、不眠症者は健常者に比べて4倍も交通事故を起こしやすいというデータもあります。
大事な日の前夜は無理に頑張るより、むしろ早めにあきらめて、しっかり眠る事に集中した方が、間違いなくより良いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
倉島:とても具体的で参考になります。気になる事がある時は、あきらめて寝るのも難しそうですが、トライしたいと思います。
岡本:「あきらめる」の語源は「明らかにする(思いを絶つ)」です。
実は、寝ている間の方が脳は活発に動いています。思い切って寝て、後は潜在意識に任せた方が、翌朝疲れが取れていると共に、答えがひらめく……という事がよくあります。
いかがでしたか? みなさんも大事なプレゼンの前夜にぜひお試しくださいね。
岡本八大(おかもと はちだい)さん
株式会社丸八ホールディングス 取締役副会長/株式会社DREAM SQUARE 代表取締役/一般社団法人安眠総研 代表理事 YOJO/夢プロデューサー
未来を輝かせる楽しさを伝えるセミナー講師。寝具メーカー勤務中により世間に価値を提供するため、眠りの大切さを学び、伝え、広める活動を開始。さらに東京渋谷に収録に特化し、五感を刺激して潜在能力を発揮出来るセミナースタジオを構える。
ライタープロフィール
スピーチコンサルタント・倉島 麻帆
スピーチコンサルタント、フリーアナウンサー。NHK、日経新聞など多数メディアに出演。脳科学・心理学メソッドも使い、好かれる「話し方・コミュニケーション」研修を、上場企業をはじめ全国で行っている。著書「引きつける話し方が身につく本」など多数。