
冷静と情熱のあいだ Blu(辻仁成)
KADOKAWA
¥518
かつて恋人同士だった男女が恋人時代に交わしたたわいもない約束を覚えているのだろうか。約束した日に本当に相手は来るのだろうか。男の視点を辻仁成が描いた究極の恋愛小説。

『失楽園』渡辺淳一
もしあなたが今、妻子ある人や恋人のいる人を好きになってしまい、苦しい思いをしているなら、こんな恋愛小説はいかがでしょうか?今や芸能界でも不倫や浮気の報道が珍しくない中で、なぜ「いけない恋」に燃えてしまうのか。

人を愛するというのはどういうことなのか?退屈な生活の中でたまたま出会ってしまった二人は、お互いに夫と妻がある身でありながら、どんどんお互いの魅力にハマっていきます。
女「こんなことをしていると、わたし達、地獄に堕ちるわよ」 男「じゃあ、一緒に堕ちよう」
という一文がとても印象的で、お互いに愛を追求していった結果、二人は衝撃的な結末を迎えます。なぜ「失楽園」という言葉がこんなに有名になったのかも、この本を読んだ後には痛感できます。
映画化されたものはこちら
失楽園 渡辺淳一
角川文庫
¥596
「人を愛する」ということはどういうことなのか?を掘り下げた究極の恋愛小説。
出版社に勤める久木は、閑職の資料整理室勤務となり悶々とした日々を送っていた。ある日、市民講座で書道講師をしている凛子と出会う。二人は互いに妻や夫のある身でありながら、惹かれ合い逢瀬を重ねていく。

ヒューマンサスペンス小説が読みたい!
「してはいけない」とわかっていながらも、読み進めていくうちにどんどん主人公に気持ちが重なっていき、最後のシーンでは目頭が熱くなるような気持ちにまで高ぶってしまうのが、こんなヒューマンサスペンス小説です。

『八日目の蝉』角田光代
物語の最初の1ページから、ぐんぐんあなたを惹きつけていきます。第二回中央公論文芸賞を受賞した作品で、映画化もされたこの小説。人の子を攫った主人公は、そのまま長い間逃げ切れば本物の母親になれると、偽りの母子の先が見えない逃亡生活が何年にも渡って続いていきます。

ねじれた愛情から始まった長い逃亡生活の中で、家族とは何なのかが問われる作品です。長くそばにいれば、家族と呼べるのか、本当の家族の姿とは何なのか。最後のシーンでは、二人の思い出が蘇り、涙なしに読み終えられません。辛く悲しいことがあった人には、どこか共通するものを感じられるかもしれません。
八日目の蝉 角田光代
中公文庫
¥637
ねじれた偽りの母子の逃避行を通じて、家族という枠組みの意味を探る長篇サスペンス小説。

『シャトウルージュ』渡辺淳一
エッチな調教の世界をのぞいてみたい!
エッチな世界に興味があるなら、ぜひとも読んでほしいのがこの作品です。妻とのつまらない夜の夫婦生活に、エリート医師の夫は、ある企みをします。

フランスの古いシャトウの中で、毎晩妻の「調教」を覗き見る姿が鮮明に描写されています。異国の男たちによって弄ばれる妻の裸をそばでじっとのぞき見る夫は、妻の愛情と性が開花するのを求めて待ちますが、この背徳の行為は二人の夫婦の運命に何をもたらすのでしょうか?
シャトウルージュ 渡辺淳一
文春文庫
¥767
フランスの古城を舞台に繰り広げられる妻の「調教」。それを覗き見る夫の屈折した愛情とは?「失楽園」の作家による刺激的な問題作。

『悪女について』有吉佐和子
小説ならではの描写を楽しみたいなら、作者の底力を感じさせるような知的好奇心に溢れた小説がおすすめです。この作品は、主人公が一度も小説の中に登場しません。周囲のインタビューから主人公がどんな人であったかが浮き彫りになり、どんどん主人公に対してのイメージが変わっていきます。

莫大な富を築いた実業家・富小路公子が謎の死を遂げ、彼女の所有するビルからの転落死で、その死が自殺か他殺かも不明という状況から始まります。生前の彼女がどんな人だったのかを知る何人もの男女が彼女についてのインタビューに答えるというのがこの本のスタイルになっています。

インタビューの中で、あれは悪女だったと言う者がいれば、あんないい子はいなかったと言う者もいます。ページが進んでいくと、前の章までは事実と思われていたことが次の章で引っくり返り、ある事実が新たな章の事実とふいにつながって出来事の意味が一変したりします。徹夜で読み進めていきたくなる作品です。
悪女について 有吉佐和子
新潮文庫
¥810
謎の死を遂げた美貌の女実業家、公子。彼女に関わった27人の男女へのインタビューをモチーフに展開していくストーリー。読み進めていくうちにどんどん印象の変わる長編小説です。

『白夜行』東野圭吾
こちらの作品は主人公の二人の人物が、一度も物語の中に登場しない形で進んでいきます。売れ行きが200万部を突破した作品で、主人公から見た世界が映画化もされています。物語は、一人の男が殺されたという事件から始まります。容疑者は次々に浮かぶものの、結局、決定的な証拠が見つからずに事件は迷宮入りしてしまいます。

二人の子供がその事件の被害者として描かれるのですが、この二人の影にいくつもの犯罪の形跡が残されては、何も証拠がつかめずに19年もの歳月が流れていきます。伏線がいくつもに重なって張り巡らされ、最後のシーンでは衝撃の結末を迎えます。読み終えた後にもう一度、主人公の二人の影を追いたくなるような作品になっています。
白夜行 東野圭吾
集英社文庫
¥1,080
人気ミステリー作家、東野圭吾の代表作とも言えるベストセラー長編小説。テレビドラマ化を経て、日本と韓国で映画化もされました。

本の世界に夢中になろう!
暖かい春の日差しを受けながら、本当に読み応えのある小説を読み進めていくのはいかがですか?夢中になって、つい徹夜をしてしまいそうな本なら、読み終えた後にあなたの価値観や考え方は大きく変わっているかもしれません。出会いと別れの季節である春ですから、本との出会いも大切にしたいですね。
